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アップの力、「余命1ヵ月の花嫁」の瑛太、榮倉奈々。そして「蛇にピアス」の吉高由里子 [吉高由里子]

映画館のスクリーンは巨大だ。
このスクリーンに現れる顔の大きさは伝説の巨人のそれだ。
だからこそ、映画俳優たちは選ばれた人間でなければならない。
映画の劇場で映画俳優たちは人間ではなくなる。

「アップに耐える顔」。
これは単に「美人だ、美男だ」などという日常的なことを語っているわけではない。
力があるかどうか。
巨大なスクリーンで力があるかどうかを語っている言葉だ。
2時間の間、
暗闇の中で観客が息を飲んで観続けるだけの力があるかどうか。
そんな力のある俳優は、
どのような時代でもそれほど多くない。
特に「今」の時代には、
ハリウッドにさえもほとんどいなくなった。

その力が満ちていたからこそ、
「余命1ヵ月の花嫁」は多くの観客に説得力を持つ。
繰り返し現れる榮倉奈々と瑛太のアップ。
その巨大な顔を2時間以上観ていて、
観客は一度も飽きることはない。

映画の内容はあまりに違う。
しかし「蛇にピアス」の中で、
繰り返される吉高由里子、そしてARATAと高良健吾の美しくもショッキングなアップ。
映画の完成度よりも、
わたしはそのアップの力に度肝を抜かれた。

「蛇にピアス」と「余命1ヵ月の花嫁」。
遠いようで、遠くない。




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