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エロスと死とグロテスク「哀しみのトリスターナ」のカトリーヌ・ドヌーブ 3 [高貴な感覚 エロティシズム]

この作品の中でカトリーヌ・ドヌーブは特別に肌を見せるわけでも、男と絡み合うわけでも、深いキスをするわけでもない、少なくともスクリーンの中では。
しかしスクリーンの外では養父との望まぬ関係を続ける。
スクリーンの外というのは、ストーリー上「そうなっている」と示唆されるが、スクリーンで「そんなシーン」はまったく出てこないということだ。
ヘタをすれば「退屈」「手抜き」ととられかねない表現方法だが、ブニュエルにより巧みに練られた状況設定や衣装、カメラなどの効果により、「示唆」されるだけで観客は十分想像力・脳髄を刺激されることになる。
もちろんドヌーブという不世出の屈折した美とエロスを持った女優がいることが大前提だ。
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