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猥褻な天使 ナスターシャ・キンスキー 4 [高貴な感覚 エロティシズム]

ここで言うファンタジーというのは、つまり「性的な夢想」のことだ。
男性でも女性でも、まず「性的な夢想」を持たない人は珍しいだろう。
「性的な夢想」を持つこと自体は誰でもあることで何の問題もない。(「夢想」をすべて実行しようとする人間は、社会的・倫理的に大きな問題となるが)
例えば日本製(日本だけではないが)アイドルというのは、「性的(および性的に付随する)夢想」を与えることにより「ビジネス」として成立している。
芝居もできない、歌もうまくない、容姿もとびぬけて美しくも個性的でもないアイドルたちが「巨大ビジネス」として成り立っているのは、「こんな恋人がいたら」という夢想を与えているからに他ならない。
そうしたアイドルの中から、本木雅弘や小泉今日子のような「本物」の表現者も生まれるわけだから、一概に否定するわけではないが。

いつものごとく話が横道へ逸れがちだが、わたしが興味のあるのは、戦後の日本にとって「衝撃」とも表現できる美しさを湛えたイングリッド・バーグマンに対して、当時の日本人男性がファンタジー、つまり「性的な夢想」を持てたかどうかだ。

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