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小説 神秘アンチエイジング&エロス 162 決断 [小説 瑛次、神秘のアンチエイジング]

(出ないようにしようか)
一秒以下の単位で迷う。
冷静に考えれば、今電話がかかることと駐車場の男の間に関連性のある可能性は極めて低そうなのだが、今の瑛次にそんな判断はできない。
今の瑛次の脳に現れる人間は良子とあの男しかいない。
しかしもし電話が良子であれば・・。
一秒以内で判断を迫られる状態を思考と呼べるだろうか。
訓練すればその時間で意味のある思考ができるかもしれないが、もちろん瑛次にそんな訓練の経験はない。
瑛次は電話に出なかった。
それは「電話に出ない」という決断をしたわけではない。
逡巡している間に切れてしまったのだ。
瑛次は着信の間に決断できなかった。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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コメント 2

オクサナ

あ~、良子だったら…


残念ですね。ほんの数秒間の判断ですが…。


良子だったら、数秒間鳴らして出なかったら、二回はかけてこないような気がします。


でも、逢って別れてすぐ電話はかけてこないんじゃないでしょうか?逢った後は、幸せ気分ですから…。


by オクサナ (2010-02-17 20:32) 

末尾ルコ(アルベール)

オクサナ様

どうやら瑛次の心理状態も普通ではないようです。

良子は・・どうでしょうか。果たして逢った後すぐ電話をかけてくるような女なのか・・。

                         RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-02-18 00:10) 

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