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〈「言葉」による革命〉・・・末尾ルコ「映画であなたの人生をより強靭に美しくする講座」~最優秀女優賞「紙の月」宮沢りえはいかに「女優」となったか?2015年2月12日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強靭に美しくする講座」~最優秀女優賞「紙の月」宮沢りえはいかに「女優」となったか?

吉田大八監督「紙の月」で東京国際映画祭女優賞を獲得した宮沢りえですが、あなたは宮沢りえについてどう思いますか?
これは宮沢りえを若い頃から知っているかいないかでかなり印象が違うでしょう。
宮沢りえが「素晴らしい女優の一人」であるというポジションを確立したのは山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」(2002年)です。
それ以前は、貴乃花との婚約→婚約破棄で日本中喧々諤々の大騒動になりました。
当時の貴乃花の人気ぶりは凄まじいものがあり、実質はともかく注目度No1格のアイドルスターだった宮沢りえとの騒動にはそれだけバリューがありました。
ただ、宮沢りえという存在は、デビュー当時から容姿にたいへん恵まれていましたが、わたしは篠山紀信撮影のヌード写真集「サンタフェ」という写真集あたりから、その「広告代理店様様」な売り方に辟易し始めた。
なにせ中身がまったくなかったわけですから。ちまたの「識者ちゃん」の中には、「きれいなだけで価値がある」なんて分かったような口を利く人もおりますが、その意見にはせいぜい1%程度の真実しか含まれていない。
「中身のある本当の綺麗さ」でなければ、「本当の感動」は生めません。
さらに宮沢りえはあろうことか、デヴィッド・ボウイ「フェイム」のカバーとして「ゲーム」なんつう歌を発売。
NHK紅白歌合戦でステージへ来ることなく、「中継で」出演したんですが、これも「別格感」を出そうというのと、「歌も踊りもできない」のでステージでは間が持たないから、という意図が見え見えで噴飯ものだった。
デヴィッド・ボウイのカバーを「当時の」宮沢りえに、という企画自体、思いついた奴は戦国時代なら打ち首、獄門です。(冗談です、はい)
などと「過去の宮沢りえ」を穿り出したりしているのは、「あの宮沢りえ」が誰もが尊敬する女優となったという感慨があるから。
「紙の月」、根性を入れて鑑賞しましょう!


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