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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「スポーツ美学論」~冷戦時代のモスクワ、ロス五輪、ルーマニアのアウレリア・ドブレとダニエラ・シリバシュ。2017年2月28日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「スポーツ美学論」~冷戦時代のモスクワ、ロス五輪、ルーマニアのアウレリア・ドブレとダニエラ・シリバシュ。

ロス五輪と言えば、ソ連と大方の東欧共産圏がボイコットした大会です。そんな中でルーマニアが参加してきたんですね。
これも本当に、まだ耳に聞こえてくる。テレビを通じての音声だったけれど、ロスの大歓声。

ロス五輪にソ連主導で東欧共産圏ほとんどが不参加を決めたのは、その4年前のモスクワ五輪の際に米国主導で多くの西側諸国が不参加だった報復でした。
ソ連のアフガン侵攻に反発して米国はじめ多くの国々がモスクワ五輪をボイコットしてのでしたね。
今や懐かしき冷戦時代のお話です。
モスクワ五輪ボイコットに(米国の言いなり)日本も同調し、物議を醸したものです。

ロス五輪当時、ルーマニアは長きに渡るチャウシェスク政権でしたが、かねてからソ連に対しても独自路線を取っている国という評価があり、ロス五輪に参加したもので、「ルーマニアは違う!」「チャウシェスクは違う!」と称賛した人たちもいたけれど、実はルーマニアも極めて過酷な共産主義独裁国家、「チャウシェスク王朝国家」だったことは、「ルーマニア革命」前後に世界中が知るところとなりました。

ソウル五輪は1988年でしたね。
ルーマニア女子はアウレリア・ドブレ、ダニエラ・シリバシュという魅力的な2大エースを中心としたチームでした。
立ち塞がったのはソ連女子。
エレーナ・シュシュノワ、スヴェトラーナ・ボギンスカヤら個性的なアスリートを擁したソ連女子は団体で優勝。
さらに熾烈だったのが女子個人だったのですが、それはまた後日のお話にしましょう。

冷戦自体のことを最早「歴史授業」でしか知らない人も多くなっていると思いますが、共産圏に住んでなかったから言える言葉だけれど、「ある種のロマンティシズム」が世界を覆っていた時代でもありました。

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