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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強靭に美しくする」~驚くべき『センチメンタル・アドベンチャー』と、イーストウッドの顔。2017年4月30日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画であなたの人生をより強靭に美しくする」~驚くべき『センチメンタル・アドベンチャー』と、イーストウッドの顔。

クリント・イーストウッドはわたしが幼い頃から既に『ダーティハリー』だったのであって、しかもクリント・イーストウッド、そして『ダーティハリー』という存在は地球の大方を覆っていたのであって、それはもちろん現在「世界が認めたきゃりーぱみゅぱみゅ」とかいうお話とは次元の違う話なのである。
幼く頑是ないわたしにとってもクリント・イーストウッドの圧倒的魅力はビシビシと伝わってきたのであり、なにせその他に比較のしようがない、いい意味で「男そのもの」の顔に惚れ惚れしたのであり、例えば映画『アウトロー』で拳銃を両手に持ったイーストウッドのアップがポスターになっていたけれど、(ああ、こんな顔になりたいな)と思ったものである。
日本ではいつ頃からか、特に女性に「なりたい顔」のアンケートを取ったりしているが、わたしが子どもの頃に(なりたいな)と思ていたのは、クリント・イーストウッドとポール・ニューマンの顔である。
今はもちろん、「自分の顔が一番!」と思っているわけだが。

2016年6月、NHK BSで、クリント・イーストウッド監督・主演『センチメンタル・アドベンチャー』が放送されたが、この作品を鑑賞していたかどうか定かではなく、となれば「観るしかない!」ということで観てみたら、これが驚くほどよくできた映画で、いや実際、(もうこの頃から、凄過ぎるな、イーストウッド!)とあらためて痛感した。

『センチメンタル・アドベンチャー』の原題は『Honkytonk Man』。
出演俳優はイーストウッドのみがビッグネームで、実子のカイル・イーストウッドが「甥」役で、しかもほぼ助演格で出ているけれど、脇役の隅々まで見事な使い方。
コミカルな部分では大笑いできるし、徐々に「高いレベルでの」人情物の様相を呈してくるけれど、それがまた心地いい。
さらに『許されざる者』との映像的共通点も、まったくストーリーは異なっているのに見受けられ、いやいや『センチメンタル・アドベンチャー』、映画初心者の方も必見である。


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