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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「『キャロル』と出会ったテレーズは、最早俗悪には戻れない」。2018年1月1日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「『キャロル』と出会ったテレーズは、最早俗悪には戻れない」。

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

ケイト・ブランシェットの「キャロル」造形に関して。
「キャロル」は恋愛映画であり、ハードボイルド映画だ。
特にハードボイルド的世界が映画の中から希薄になって久しい現在、『キャロル』の「キャロル」、つまりケイト・ブランシェットのハードボイルド的造形は圧倒的だ。
そして『キャロル』は、「美と愛の世界」を知ってしまった人間が、「美と愛の世界」の住人になってしまった人間が、そうそう元の世界へ戻れるものではないということを描いてもいる。
ルーニー・マーラ演じるテレーズには付き合っている男がいる。
若く優秀な男だけれど、その「優秀さ」は、「悪い意味での俗世」のものである。
テレーズの心情などお構いなしに、パリ旅行を結婚を求めるが、それ以前に、常に命令口調でテレーズに「アドバイス」する。
キャロルを知ってしまったテレーズにとって、最早そんな男の俗悪さは唾棄すべきものでしかない。
「唾棄すべきもの」と暮しを共にすることはできない。
当然のことだ。

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コメント 3

ニッキー

あけましておめでとうございます( ^ω^ )
今年もどうぞよろしくお願いいたします(_ _)
良いことたくさんで笑顔あふれる素敵な
一年になりますように♪( ´▽`)
by ニッキー (2018-01-01 12:37) 

hana2017

あけましておめでとうございます。
映画「キャロル」の内容は全く不明ながら・・・
映画の登場人物同様・・・世間一般で所謂、優秀、デキルと思われる男性を身近にしたら・・・そのほとんどがなんとも自分勝手、人の話は聞かない、自分だけが絶対の存在であり、他は皆下に見えるといったタイプであるような。
そしてその妻は一見る幸せそうながら、内心は不満を抱えて見える。
平凡すぎる我が状況からして見れば羨ましいような、そうでもないような。←的外れなコメントであったらごめんなさい。
今は一本でも多くの新作に私も出会えますように。
宜しくお願い致します。
by hana2017 (2018-01-01 13:53) 

Labyrinth

明けましておめでとうございます
今年も良い映画に巡り会いたいものですね♪ ^q^
また一年、どうぞ宜しくお願い致します。
by Labyrinth (2018-01-01 17:49) 

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