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●59歳で活躍しまくるアネット・ベニングの、若き日の魅惑が愉しめる『バグジー』。 [「言葉」による革命]

●59歳で活躍しまくるアネット・ベニングの、若き日の魅惑が愉しめる『バグジー』。

末尾ルコ「映画の話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

アネット・ベニングが台頭してきた頃の代表作に『グリフターズ』があって、この映画は大人が心底愉しめる犯罪映画として秀逸で、ベニングは非常に魅惑的な女詐欺師を演じていた。
しかしウォーレン・ベイティが『バグジー』出演をオファーし、すぐに二人が結婚した時には、どうしても(ベイティの野郎、またやりやがってえ!)と多くの映画ファンは感じただろうし、わたしも感じた。
2017年アカデミー賞で「作品賞、毎t外発表」の当事者となってしまった時には「いい感じのお爺さん」的な雰囲気になっていたけれど、若き日は映画ファンの誰もが知るハリウッド屈指のプレイボーイとして知られており、乗りに乗っていた時期のダイアン・キートンとくっついた時も、『アニー・ホール』などですっかりキートンのファンになっていたわたしは、(ちっ!)と舌打ちしたものである。
それも今は昔だが。

そんなアネット・ベニングとウォ―レン・ベイティが結ばれるきっかけとなった映画『バグジー』は、しかしなかなかにおもしろい。
実在の大物マフィア ベンジャミン・シーゲルを描いた作品だが、ハードボイルドタッチでいて、けっこう笑わせてくれるし、当時ハードボイルドの魅惑的な女を演じさせては絶品のアネット・ベニングが存分に愉しめる。

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