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●末尾ルコ偏愛、お薦め「恋愛映画」トップ5。~「足りない女」ナスターシャ・キンスキーの『テス』。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

『テス』

ロマン・ポランスキー監督の『テス』で一躍世界にその名と美貌を轟かせたナスターシャ・キンスキーは、高名な「異常俳優」の父クラウス・キンスキーから性的虐待を受けていたという報道はさほど映画ファンを驚かさなかっただろう。
なにせ、「クラウス・キンスキー」である。
しかし、「死者は最早罰を与えられない」虚しさ無力感はどうしても感じざるを得ない。

けれど、『テス』のナスターシャ・キンスキーはいつまでも美しい。
「イングリッド・バーグマンの再来」と言われたその美貌だが、確かに顔立ちなどに共通点はあるけれど、キンスキーの持ち味は、「足りない」ところだ。
その点は、イングリッド・バーグマンとはまったく違う。

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hana2018

原作となるのは「日陰者ジュード」を書いたトーマス・ハーディ。
産業革命後のイギリスでも、地方へ行けば農民たちは皆貧しくて食べるにも困る生活、特に女性たちは仕事と言ったら、金持ちの家の奉公人になるか、家庭教師。これも奉公人の一種であり、生きるのがようやくと言った日々を送っていた。
そうした中から生まれたのがハーディの文学かと思いました。
「テス」のナスターシャ・キンスキーは美しい、しかし親からうけた美しさがありながら、そこに意志の強さがなかったがゆえ、周囲の男たち、運命に流されてしまうのだ。
監督のロマン・ポランスキーとの噂もあるなど、「テス」の役柄と重なる部分が垣間見えたナスターシャ・キンスキー。
「アデルの恋・・・」同様、RUKOさんは運命に翻弄される美女がお好きのようですね(笑)
確かに、それは「絵」になりますもの。
by hana2018 (2018-02-28 21:31) 

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