●我が母、心臓バイパス手術後闘病記～最も強い興味「歌う」こと。～ちあきなおみ再評価？BSジャパン『ちあきなおみ魂の熱唱！伝説の名曲20選』、あるいは『タンスにゴン』の時代。

●我が母、心臓バイパス手術後闘病記～最も強い興味「歌う」こと。～ちあきなおみ再評価？BSジャパン『ちあきなおみ魂の熱唱！伝説の名曲20選』、あるいは『タンスにゴン』の時代。

末尾ルコ「母の話、音楽の話題」

６月１２日（水）手術後８５日目
転院５０日目

長期入院、しかも大転子部不全骨折後はベッド上のみの毎日を余儀なくされている母に対して、「暇でボーッとしている時間を極力作らない」という方針の下に、より有意義な時間を創造すべく始めた様々な方法であるが、この前お話したのは「できる限りの対話、会話」だった。
そして既に様々な方法をためしているのだけれど、やはりと言うべきか、母にとってもっともとっつきがいい、興味を強く惹くものは

「歌」であることが分かった。

しかも

「自分で歌う」ことである。

ここは大いに力を入れていくので、今後もその経過をお話していくことになるだろう。

・・・

最近ある新聞に「ちあきなおみ再評価」という内容の記事が掲載されていた。
再評価も何も、そもそも日本のメディアは「過去」について無視し過ぎである。
という問題については今後も取り上げていくが、ちあきなおみについて昨年放送されたBSジャパン『ちあきなおみ魂の熱唱！伝説の名曲20選』を思い出した。
そこで紹介された２０曲は次の楽曲だった。

「雨に濡れた慕情」
「冬隣」
「四つのお願い」
「ねえあんた」
「喝采」
「逢いたかったぜ」
「夜間飛行」
「役者」
「帰れないんだよ」
「紅とんぼ」
「新宿情話」
「泣きはしないさ」
「矢切の渡し」
「かもめの街」
「夜へ急ぐ人」
「粋な別れ」
「秘恋」
「紅い花」
「星影の小径」
「黄昏のビギン」

この中で、「喝采」は言うまでもなく、「四つのお願い」や「夜間飛行」などの洗練された曲想のヒット曲はわたしが小さな頃に耳に聞こえてきていたし、歌詞はもちろんそれら歌の真価が分かろうはずはないものの、とても心地よく心の中に入ってきていたのは間違いない。

番組の中、船村徹は、「言葉の向こう側にあるものを表現できるのは、まず美空ひばり、そしてちあきなおみ」という意味の話をしている。
「売れた者が偉い」という強い風潮の中、こうした「プロの言葉」が後々まで残るのは大きい。
現代は映画でも小説でも、「批評家の言葉」よりも「ユーザーレヴュー」などを当てにする人が主流となっている世の中だ。
が、そんな風潮が「当然」となるのを看過していてはならない。

ちあきなおみは1987年から『タンスにゴン』のCMシリーズへ出演していた。
当時のわたしは既にちあきなおみに対して「過去の人」というイメージしか持っておらず、そもそも『タンスにゴン』を見て、「ちあみなおみ」だと認識できていただろうか。
美川憲一と同様に、（過去のスターがイロモノになったのか・・・）と感じていた気がする。
しかしそんな美川憲一にしても、今まさに充実の歌声を聴かせてくれているではないか。
つまりメディアでほとんど取り上げられなくなった時間にも、才能とモチベーションに恵まれた歌い手たちは身を削る努力をし、「自らの芸術」を磨き続けている、これを忘れてはならない。

タグ：アート ●我が母、心臓バイパス手術後闘病記～最も強い興味「歌う」こと。～ちあきなおみ再評価？BSジャパン『ちあきなおみ魂の熱唱！伝説の名曲20選』、あるいは『タンスにゴン』の時代。

コメント 4

嫁のお母様もちあきなおみが大好きで
娘が 年に1度隣町であるコンサートに連れて行かれてました
どういう訳か 毎年 写真を撮って帰ってきてるので
撮らせて貰ったの？と聞くと 手紙のやり取りもしてるとのこと
なんだかんだ ７〜8年コンサートに行って
楽屋で話しもしてたらしいです
そう言えば 母の弟の嫁さんが ちあきなおみと友達で
よく家に遊びに行ってて 俺も何度か行った事があるんですよ
それを翌年 楽屋で話したら 驚いてたそうです
面白い縁もあるものです（笑）

by (。・_・。)２ｋ (2019-06-17 03:20) 

>美川憲一

以前は、薬物問題や金銭トラブルなどを起こし、社会人としてどうなの、と思われても仕方ないくせに、ご意見番などをやっていたので、あまりいい印象がなかったのですが、2014～2015年にかけて、以前所属していた事務所に訴えられて、しかも一審で美川が完勝しているのに控訴までされていたことがあり、私は美川憲一に同情しました。
しかし美川憲一はその間も、苦悩をおくびにも出さず芸能活動を行っていたので、その強さを見直し、こういう人がご意見番というのはそれはそれでひとつの見識として傾聴してもいいこともあるのではないかと思いました。
が、訴訟によってちょっと使う方から距離を置かれている空きに、オカマご意見番枠はマツコに奪われてしまいました。芸能界は厳しい。

>ザ・ピーナッツ出演映画は何本となく観ておりますが、『クレージーメキシコ大作戦』もぜひ観てみたいです。メキシコロケ・・・ではないのですよね（笑）。

日本⇒アメリカ⇒メキシコと渡っています。
ただ、『クレージーメキシコ大作戦』は、それだけお金をかけた割には観客動員の数字の落ち込みが著しく、クレージー映画凋落の発端となった作品と言われています。
植木等が、浜美枝をアメリカに売り飛ばしたり、メキシコで子供の金をくすねたりなど、ちょっとキャラクターがかわってしまったのと、ストーリーも、医師に間違えられたからといって、脳腫瘍の手術をすることになり、噛んでいたガムを、さも脳から取り出したようにして済ませ、それでも患者は回復するとか、長尺で脚本家がくたびれたのか、予算をかけた割には、決して作品の質もよくはなかったですね。
やはり多いときには1年に4作も撮っていたので、ちょっとくたびれてきたのかなと思いました。でも結果を出せないと「クレージーも限界」と使い捨てられてしまう。それに比べると、いまテレビに出ているひながた芸人たちは、15年も20年も前からやっているのもたくさんいます。たけしなどが長くやりすぎたから芸能界も新陳代謝が鈍くなっています。
by いっぷく (2019-06-17 05:02) 

声を出すし歌詞も覚えるし
歌を歌うって良いですねぇ( ^ω^ )
ちあきなおみさん、素晴らしい声と歌唱力ですよねぇ=(^.^)=

by ニッキー (2019-06-17 07:26) 

美空ひばり、そしてちあきなおみ…の両人はそれぞれ私が子供であった頃、すでに第一線で活躍する歌手でした。
しかしあの頃の私には二人とも、趣味の悪いドレスに厚化粧…と言った悪趣味な印象しか、自分自身が大人になるまでずっともてずにいた…それは事実です。
美空ひばりの歌声が心に入って、こんなにも歌が上手くて、気持ちを動かす歌手であったのだと気づかされたのは・・・なんと、タイ・バンコクのオカマショーの最中でした（笑）
彼女の歌をバックに、タイ人のダンサーが躍っていた訳ながら、日本から離れた国に数日間滞在していたといった状況からでしょうか、涙が流れるかと思うくらいすーっとはいってきたのです。
同じ様にちあきなおみの歌声、歌唱の素晴らしさは、彼女がご主人を亡くしたショックから引退をしてしまった後で。
こういった歌の上手い人は、もう現れないのではないかと切実に感じ入りました。
現在、歌姫と呼ばれる中森明菜、安室奈美恵、まして浜崎あゆみ なんて！
どの人物も、そこに人生をかける、表現するには小粒すぎます。

お母様のリハビリへの協力、お腹から声を出す事で体力が付く。またそうすることがストレスの軽減へつながるのはとても良い事かと思います。

by hana2019 (2019-06-17 22:26)