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*圧倒的クオリティ!セザール賞7部門「幻滅」。 [末尾ルコ(アルベール)より]

オノレ・ド・バルザックの小説を今こそガンガン読みたくなったのは映画「幻滅」を観たから。
19世紀のフランス、詩人を志す田舎の美しき青年リュシアンは貴族の夫人と不倫関係になり駆け落ち。二人でパリへ出てくるが、貴族社会は田舎者の彼をさげずむ。しかも革命、恐怖政治、戦争を経たパリは享楽・物質・拝金主義などで満たされ、リュシアンもその罠にずっぽりとはまってしまう。
リュシアンを演じるバンジャマン・ボワザンが美しく、それよりも何よりも、見事なテンポで進む作品そのものが堕ちていく人間と堕とす社会をワクワクさせる映画体験として創造している。今さらながら、さすがセザール賞7部門受賞作だ。
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