*「ライアンの娘」に描かれた恐怖のリンチ。 [末尾ルコ(アルベール)より]
「ライアンの娘」の魅惑は圧倒的自然描写だけではない、もちろん。舞台はアイルランドの閉鎖的な寒村。住民のすべてが互いに知り合いである寒村で、しかも支配者であるイギリス人に対するに対する憎しみが鬱積する中、いざ何かが起こった場合の恐ろしさが、しかも愚かな人間たちの営みとは何の関係もなく常に残酷なまでに美しい大自然の中に描かれる。そして「ライアンの娘」は、これだけリンチ(私刑)の恐怖をえぐりだした映画はそうそうないだろう。
デヴィッド・リーン、「逢びき 」 も「大いなる遺産 」も「オリヴァ・ツイスト」 も「旅情」 も「戦場にかける橋」 も「アラビアのロレンス」 も「ドクトル・ジバゴ」 も「インドへの道」 も、できれば他の作品も観たい。
デヴィッド・リーン、「逢びき 」 も「大いなる遺産 」も「オリヴァ・ツイスト」 も「旅情」 も「戦場にかける橋」 も「アラビアのロレンス」 も「ドクトル・ジバゴ」 も「インドへの道」 も、できれば他の作品も観たい。
厳し過ぎる自然の下、互いの行動の全てがわかってしまうような濃密な人間関係と、閉鎖的な寒村を舞台に描かれる、ライアンの娘の不倫。
モニカ・ベルッチ演じる「マレーナ」も村の女たちから村人の前でリンチを受けましたが、そこにはマレーナの美貌への嫉妬。それにマレーナに憧れる少年の目とある辺り・・・の違いを感じます。
「ライアンの娘」の方が、人のもつ本質を描いている。奥深さを感じました。
by hana2024 (2024-10-06 00:03)