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小説 神秘アンチエイジング&エロス 244 悪態 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

真理が両手で差し出したのは花模様の封筒だった。
「うっ」と思ったが、瑛次は受け取ってしまう。
「あの・・」
「じゃ、わたしお店へ帰ります。これ、今夜中に読んでくださいね。あ、それと、明日は必ず来てくださいね」
赤らめた顔を自転車とともにターンさせ、真理はもと来た道を引き返していく。
真理の後姿を眺めながら、瑛次の心には「混乱」「自己嫌悪」「怒り」が混ぜこぜになって渦巻き始める。
(なんて夜なんだ。まったく、なんて夜なんだ)
道行く人たちすべてが瑛次を嘲笑っているように見える。
(殺してやる!こいつら全部、殺してやる!)
心で可能な限りの悪態をつく瑛次。
そのときだった。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。
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厳しい女性   こんなバトンもある・・ [生と死のためのアート]

「言ってみて、アルベール。今何を考えていたのか」
「当ててみないの?」
「ダメ、あなたが言うの」
「厳しいなあ、スヴェトラーナは」
そしてぼくは美しい女性に厳しくされるのが大好きだった。
「じゃあ言うよ、スヴェトラーナ」
今度はぼくが少し悪戯っぽい表情をする。
「ぼくが考えていたのは・・愛しい人のことさ」
「まあ、アルベールったら・・」
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ジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」を美しいと感じますか? [ルコ的読書]

「美」に対する人間の感じ方は多様・・と言うか、ある程度「訓練」の時期がないと感覚も磨かれないという実感がある。
例えば世界的に有名で文句なく「誰が観ても美しいと感じる」作品の一つにジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」があると思うが、この作品を「気持ち悪い」という人も少なからずいるのだ。
と言うか、美しいですよね、「オフィーリア」。
しかも分かりやすい。
もちろん何を美しいと思うかは個人差があっていいのだが、「オフィーリア」をまったく美しいと思えないような人生を送っていていいのだろうかとは強く思う。

その点で言えば、カラヴァッジョの絵など鼻から受けつけないという人が多くても驚かない。
画力の凄さは誰もが認めざるを得ないだろうが、ほとんどの作品に満ちているのは「異様さ」なのだから。

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吉高由里子を「アネゴ」と慕う仲里依紗の「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」の興行成績は? [吉高由里子]

吉高由里子を「アネゴ」と慕う仲里依紗の「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」は興行的に「コケた」ということがメディアでも取り沙汰されている。
これはもちろん数字的には間違いないことだろう。
なにせ公開1週目の週末興行で10位以内に入っていなかったわけだから。
そして「なぜコケたか」の分析も悪くはない。
特に「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」は全国的にかなりの宣伝費をかけていたわけだから、興行的失敗は大きな反省材料にすべきだろう。
まあただ正直言えばことは単純で、「女性客」の動員が望めない作品はヒットしないという従来のパターンを破れなかったということと、宮藤官九郎のややまだるっこしい脚本が一般には受け入れられなかった。
そんなところだろう。
とりたてて「分析」するほどのものでもない。

ここでわたしが問題にしたいのは、「ヒットしなかった。だから仲里依紗はあんな役やらねばよかった。清純派のイメージが壊れた」などとしょうもないことを書く連中がいるという点だ。

         つづく

● ARATAは「20世紀少年」へも出演している。

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「パリ、18区、夜。」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「パリ、18区、夜。」クレール・ドニ監督

派手な演出はない、派手な芝居もない、人を驚かせるような音もなければ、ましてや特撮などあろうはずもない。なのになぜこんなにおもしろいのだろう。リトアニアからパリに来た女が中心だけれど主人公というわけでもないし、もちろん群像劇でもない。人が多く出てくるけれど全員が孤独であり、しかし始めから終わりまで熱とテンションが下がらない。

9点
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WOWOでUFC113を観た! リョート・マチダVSマウリシオ・ショーグン・フアに対する一つの視点 [エッセー・闘う敗北者たち]

WOWOWを視聴できるようになったわたし。
というわけで、早速観ました、UFC!
メインはUFCライトヘビー級タイトルマッチ、リョート・マチダVSマウリシオ・ショーグン・フアです!
マウリシオ・ショーグン・フア。
PRIDE時代は「マウリシオ・ショーグン」だったわけだが、「フア」が付くと「可愛い」という声しきり(でもないか 笑)
確かにでは「マウリシオ・フア」では、日本人の音感上もう一つ強そうではない。
そう言えばマウリシオ・ショーグン・フアには「ムリ―ロ・ニンジャ」というリング・ネームの兄がいたが、「ムリ―ロ・フア」では確かに弱そうだ。
現在「バイオハザード」などの(退屈な)特撮アクション映画で活躍するミラ・ジョヴォヴィッチだが、かつて日本では「ミラ」だけだった。
きっと映画会社の宣伝部で「ヴィッチはまずいよなあ・・」などという会話がなされたのではないだろうかと想像している。

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