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●第75回ゴールデングローブ賞(2018)ノミネーションを素材に、映画の現状と2018年を展望。その2. [「言葉」による革命]

●第75回ゴールデングローブ賞(2018)ノミネーションを素材に、映画の現状と2018年を展望。その2.

末尾ルコ「映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

はい。
取り敢えず何度かに分けて、主要部門のノミネーションを掲載しています。
(どんな内容の映画か)、ぜひ想像を逞しくしてください。

ちなみに、映画ファンはお分かりでしょうが、ゴールデングローブ賞の「ドラマ部門」というのは「シリアスな内容の映画」ということであり、「テレビドラマ」のことは意味しておりません。

では、主演男女優(ドラマ部門)です。

主演男優賞(ドラマ部門)

ティモテ・シャラメ/『Call Me by Your Name(原題)』
ダニエル・デイ=ルイス/『Phantom Thread(原題)』
トム・ハンクス/『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
ゲイリー・オールドマン/『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
デンゼル・ワシントン/『Roman J. Israel, Esq.(原題)』

主演女優賞(ドラマ部門)
ジェシカ・チャステイン/『Molly’s Game(原題)』
サリー・ホーキンス/『シェイプ・オブ・ウォーター』
フランシス・マクドーマンド/『スリー・ビルボード』
メリル・ストリープ/『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
ミシェル・ウィリアムズ/『All the Money in the World(原題)』

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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「『タクシードライバー』は鑑賞者を真っ二つにぶった切る」。2017年12月19日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「『タクシードライバー』は鑑賞者を真っ二つにぶった切る」

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

『タクシードライバー』は最も繰り返し鑑賞している映画の一つです。
もう何回観たか分からないくらいだし、今後も間違いなく繰り返し観る。
2017年1月にもBSで放送していたから観たのだけれど、すべて観るつもりはなかったのに、観始めると止まらない。
これが『タクシードライバー』の持つ力ですね。
その時にあらためて驚いたのは、『タクシードライバー』の持つシンプルにして強固な構造です。
主役の「トラヴィス=ロバート・デ・ニーロ」を通して描かれるベトナム戦争帰りの男の心理と病んだ米国社会。
ロバート・デ・ニーロがほぼすべての画面を支配し、直線的に進行するストーリーが鑑賞者の精神の熱をどんどん上げていく。
大上段から相手をぶった切るようなとてつもない力を持った作品だとあらためて驚愕した次第。

●原稿依頼などは、気軽にサイドバーのアドレスへご連絡を!

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●第75回ゴールデングローブ賞(2018)ノミネーションを素材に、映画の現状と2018年を展望。その1. [「言葉」による革命]

●第75回ゴールデングローブ賞(2018)ノミネーションを素材に、映画の現状と2018年を展望。その1.

末尾ルコ「映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」


はい。

第75回ゴールデングローブ賞(2018)ノミネーションを素材として、映画の現状と2018年を展望していきます。

これは映画だけではないのですが、わたしの活動の大きな目的は、「興味の薄い(ない)人に興味を持ってもらう」であり、コアなファンだけが愉しめるような内容は滅多に書きませんので、その点はご理解していてください。

では第75回ゴールデングローブ賞(2018)ノミネーション、作品賞は次のようになっています。

作品賞(ドラマ部門)
『Call Me by Your Name(原題)』
『ダンケルク』
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スリー・ビルボード』

作品賞(ミュージカル・コメディ部門)
『The Disaster Artist(原題)』
『ゲット・アウト』
『グレイテスト・ショーマン』
『アイ、トーニャ』
『Lady Bird(原題)』

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●女子体操金メダル 村上茉愛の話題から、かつて盛り上がったソ連、ルーマニア女子体操、エカテリーナ・サボーやダニエラ・シリバシュについて。 [「言葉」による革命]

●女子体操金メダル 村上茉愛の話題から、かつて盛り上がったソ連、ルーマニア女子体操、エカテリーナ・サボーやダニエラ・シリバシュについて。

末尾ルコ「女子体操の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

村上茉愛という女子体操選手は、1996年8月5日生まれの21歳で、身長が148 cmと、やはり小さいことは小さいですな。

村上茉愛はカナダ・モントリオールの体操世界選手権種目別女子床運動で日本勢初の金メダルを獲得したことでかなり注目を浴びつつあるアスリートだ。

わたしはかつて、ソウル五輪くらいまでは体操競技を熱心に観戦していた。
その頃はソ連体操の力が圧倒的だったが、ロス五輪は国際情勢の緊迫化によりソ連を含めほとんどの東欧共産圏がボイコット。
そんな中、「独自路線」で出場したルーマニア選手団が開会式に登場した時のスタジアムの大歓声はいまだ耳に残っている。
ロス五輪の女子体操はルーマニアのエース エカテリーナ・サボーと米国で一気にスターとなったメアリー・ルー・レットンの一騎打ちとなり、米国観衆の愛国的大歓声に後押しされたレットンに僅差でサボーが涙を呑んだ形となった。
実にドラマティックな展開だった。

ソウル五輪の時には世界選手権優勝の肩書を引っ提げ、容姿的にも「コマネチ2世」と評されたルーマニアのオーレリア・ドブレに期待が集まったが、故障の影響でパッとせず、同じくルーマニアでドブレと同等以上の力を持っていたダニエラ・シリバシュとソ連のエース シュシュノワの一騎打ちとなり、これがまた非常にドラマティックな展開で、わたしは書きながら思い出し、目頭が熱くなるのである。

あたかも「ソ連の女政治家」風の堅苦しい容姿で着実に技を決めていくシュシュノワに対し、人懐っこくアイらしい笑顔と演技で観客を魅了するシリバシュ。
勝負はシュシュノワの最終種目である跳馬の結果を待つことになったが、微動だにしない着地を決め、金メダルを獲得。
その時カメラはシリバシュの顔をアップで捉えたのだが、見る見るうちにその大きな目から涙が零れ始める。

まるで名作映画のワンシーンのように、その表情はわたしの心から消えることがない。

その後ソ連は崩壊、ルーマニアは非道なチャウシェスク政権が革命によって倒され、その時には射殺されたチャウシェスクの顔が世界のテレビに映し出された。

共産圏時代に間違いなく国策として強化されていたはずのルーマニア体操は現在見る影もなく、ソ連体操もパッとしないし、もちろんかつてのソ連やルーマニア体操界が「怪しげな薬物」を使っていたであろうことは間違いないだろうけれど、そのようなことを含めても、「ソ連、ルーマニアが強かった体操はおもしろかった」というのが、わたしの個人的感想である。

そして、村上茉愛、頑張れ!

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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ詩D「猫、文庫本」篇。2017年12月19日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ詩D「猫、文庫本」篇。

「猫、文庫本」

一冊の本
柔らかくなった薄い文庫本
どれだけ開いたかもう分からない本
『人間の土地』を
ぼくは今
新たな気持ちで開いている

・・・・・・

ぼくの素敵なネコと
並んで文庫本を
読みたいんだよ!

(毎日、「末尾ルコ詩D」を書いてみましょう!わたしの創ったものを写すのではなく、ご自分で創ってみるのです)

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