SSブログ

●末尾ルコ フラグメント「猫、聖書」篇。 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ フラグメント「猫、聖書」篇。

「猫、聖書」

ラザロよ!
あなたは何日間死んでいたのか?
三日?それとも四日?
死んでいる間、
あなたは何か考えていたのか、
ラザロよ!

・・・・・・

・・・・・・

ぼくの素敵なネコのために、
ぼくたちの「聖書」さえ創りたい、
そんなことも考えている。

nice!(10)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

極限の愛、日常の愛、その言葉 2020年9月7日 [愛の景色]

そう呟く、心の中で。
月がつまりは
東から西へと移動する
巨大になりながら

nice!(7) 
共通テーマ:アート

●我が母、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌334日目~「拳銃を撃つ女」。~男優賞・女優賞を廃止しいて、「俳優賞」に統一?あるいは「女優」という言葉は無くなる?? [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画の話題、社会問題を考える」

9月1日(水)手術後525日目 退院後334日目

拳銃を撃つ女優。とっておきのシーン。例えば『グロリア』のジーナ・ローランズのような、『ドクトル・ジバゴ』のジュリー・クリスティのような。

・・・

わたしは自分を男尊女卑的考えを最も嫌う人間の一人だと思っていますが、例えばベルリン国際映画祭で「男優賞、女優賞を廃止して、俳優賞を新設」なんて報道に接すると、(問題はそこではないのに)と感じます。
何でも男と女を一緒にすればいいというものではない。
確かに映画界、特にハリウッドで女優に対するセクハラの類いが横行していた現実もあり、さらに男優と女優の収入格差が「あまりに酷い」という事実も指摘され続けている。
これら現実にある、女優に対するハラスメントや差別待遇は正されていかねばならないし、いかにわたしが自分を「男尊女卑を嫌悪する人間」であるといっても、わたしは女性ではないのだから、女性でなければ理解できない微妙なメンタリティもあるのだろう。
ただ、「男優賞と女優賞を分けのを止めて俳優賞に統一する」とか、「女優という言葉を使わずに、俳優という言葉に統一する」とか、そういうことではないと思うんですが。

例えば男優賞と女優賞を分けるのを止めるとそれだけ映画祭の賞が減って、映画ファンとしては愉しみも減ります。
そして既に指摘している人もいるようですが、映画界全体を見れば男優が主演の作品が多く(この状況自体を正していくべきなのはわたしも同意ですが、すぐには変わりません)、自然男性が俳優賞を獲得する確率が高くなり、「毎年1人(助演賞があれば2人)は女性が獲得できた賞」のはずがまったく白紙になってしまいます。
主演女優賞、助演女優賞を獲得することが女優たちにとってどれほどの励みになっているか、それを考えたら「俳優賞に統一」という方法はいかにも残念です。
それと、米国のアカデミー賞などの記録を見ながら、毎年の「主演と助演の男女優賞」を眺めつつ、(ああ、この年はこの人たちが活躍していたんだ)という歴史を辿る愉しみが無くなり、そして「記録」としての役割も希薄になってきます。
そして「女優」という言葉なのですが、日本でもNHKでは男性女性ともに「俳優」と呼ぶようになっているようです(確認はしてないので、「すべてのケース」かどうかは分かりませんが)。
しかし「女優」という日本語、そしてその日本語が指し示す女性たちは、ほとんどの日本人、そして芸能人にとって「憧れ」であり続けているのではないでしょうか。
わたしの中では、あくまで日本語の、日本国内の話ですが、「男優」や「俳優」よりも「女優」という言葉や概念が上位に来る・・・そんな強固なイメージがあります。

ただこの件は、人間の歴史の中で綿々と続けられてきた男性・女性問題と深く関わっているものなので軽々に断ずるつもりはありません。
今後も考え続けていきたいと思います。

nice!(17)  コメント(3) 
共通テーマ:アート