*「刀」と市川雷蔵。 [末尾ルコ(アルベール)より]
三隅研次監督と市川雷蔵による「剣3部作」。何とも魅惑的だ。魅惑的に過ぎる。しかしもちろん雷蔵には「剣3部作」以外にも「剣」の映画が多くある。言わずもがなの「眠狂四郎」シリーズ、「大菩薩峠」、そしてあまりに凄絶、壮絶であまりに耽美な「薄桜記」。
わたしは右であるとか左であるとかにはさほど興味はないし、ルース・ベネディクトの「菊と刀」がかなりの偏見に彩られているにしても、日本人を象徴するものとして「刀」を挙げたのは間違いではなく、そして映画界で最も刀に愛されたのが市川雷蔵だったのだと信じている。
わたしは右であるとか左であるとかにはさほど興味はないし、ルース・ベネディクトの「菊と刀」がかなりの偏見に彩られているにしても、日本人を象徴するものとして「刀」を挙げたのは間違いではなく、そして映画界で最も刀に愛されたのが市川雷蔵だったのだと信じている。
*芸術作品は刻々と変わる。 [末尾ルコ(アルベール)より]
うたちゃん(母)が車中でヨハン・ゼバスティアン・バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」を聴いて涙を流さんばかりに大感激したお話。あまりに有名な「主よ、人の望みの喜びよ」だからもちろんこれまでにも数えきれないほど耳にしているはずだけど、今回突然大感激した。おもしろいなあと思って。芸術作品というものは鑑賞するタイミングや刻々と変わる鑑賞者の精神状態によって、それこそ刻々と変化するものであるという。当然といやあ当然だけど、実感として理解が深まったひとときだったのです。