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小説 神秘アンチエイジング&エロス ブログトップ
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小説 神秘アンチエイジング&エロス 255 インネン [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

ただインネンをつけたいだけで絡んでいるのか、それとも本当に「むかつく」原因があるのか瑛次には判断つかなかった。
そもそも何かを判断するという能力が著しく減退していた。
「この場を脱出したい」、今の瑛次の持つ感情はそれだけだった。
なのにその唯一の望みをかなえる方法は何も思い浮かばない。
何も言えなくなった瑛次に対し、大きい影が続ける。
「思い出せない・・か。よほどおれたちをなめてんだなあ。じゃ、ちょっと思い出させてやろうか」
「え」
「おれがちょっと思い出させてやるよ」
「・・・・・」
「思い出させてやるよ」
「・・・・・」
「思い出させてやるよ」
「・・・・・」
「返事しろよ、瑛次!」

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。
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小説 神秘アンチエイジング&エロス 254 なめる [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

「謝る~?お前は何をやったか分からないのに謝る気か?」
「いや、でも・・」
「適当に口だけで謝っとけば済むと思ってんだろう!」
「いや、そんな・・」
「おい、お前らどう思う?えいじのこの態度?」
   なめてんな~!
なめてるぜこいつ!
      ちょっとなめてんなあ~!
「な、えいじ、みんなそう思ってるぜ。どうするんだ、お前?」
「だから・・、謝りますから」
「お前も分からんやつだなあ・・。理由も分かってない奴に謝られても気分よくならねえんだよ」

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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小説 神秘アンチエイジング&エロス 253 記憶 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

怒鳴られても瑛次には自分が男たちにどうしてこれだけ怒りを覚えられるのか浮かんでこない。
「・・・・・」
後ろの方からやや甲高い声が聞こえる。
「またシカトでちゅか~、おいおいえいじちゃん、躾が悪いねえ」
「だろ?こいつ完璧におれらをなめてるぜ」
「い、いや、そんなことは」
「じゃあ、言ってみろよ!ラーメン屋でおれらにどんな態度した!?」
「どんな態度?」
「よく思い出せよ、おらあ~!お前はアルツハイマーか??」
「いや・・、その、済みません。よく思い出せないんですけど、態度が悪かったのなら謝りますから」

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
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小説 神秘アンチエイジング&エロス 252 失礼 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

「えいじちゃんさあ、お前、おれたちにかなり失礼な態度なの分かってる?」
「いや、あの・・」
「か~な~り、失礼だよお前、分かってんのか、えいじ?」
「・・・」
いったい何を言い出すのか、瑛次の喉は水分が少なくなっている。
「だいたいお前、ラーメン屋でどういう態度とった?」
「え?」
「言ってみろよ、おら。お前、ラーメン屋でどんな態度だった?」
ラーメン屋で?
男たちに対して?
こんなに怒りを買うようなことを?
「言ってみろよ、おらあ~」
怒鳴り声が、町のどこかで鳴らされたクラクションと交叉する。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
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小説 神秘アンチエイジング&エロス 262 父 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

あの日の父親はそれまで見たことがないほど怖かった。
普段はあまり喋ることもなく、まして声を上げることなどまったくと言っていいほどなかった父親が顔を真っ赤にして怒鳴ったのだ。
「瑛次!どういうつもりだ、これは!」
いつものように母親にやんわりとたしなめられて終わりだと思っていた瑛次は小便を少しだけ漏らした。
大声で泣こうにも声が出なかった。
声を出すと父親に殴られそうな気さえしたのだ。
瑛次の喉にはただ何度も嗚咽が上下していた。
父親はその秋、10月に死んだ。

今の瑛次。
35歳の瑛次に小学3年生の瑛次が混入する。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
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小説 神秘アンチエイジング&エロス 251 なめる [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

「ふ~ん、なんかさあ、えいじちゃん。えいじちゃん、オレたちなめてない?」
「・・・・」
「あれ~、答えなしか?答えなくていいのか?そんなこと学校で習ったか?」
「あ、あの、い、いや・・」
「なあ、えいじちゃん、お前、やっぱりおれらなめてるだろ」
男の声がより低く重くなる。
「い、いや、そんなことないですよ」
なめてるだろ~!
なめてんじゃんか~!
なめてるなめてる!
男の背後から複数の声が合いの手を入れる。

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小説 神秘アンチエイジング&エロス 250 習い [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

男のトーンは浮かれた調子が薄らぎ、明らかに「何か」を言わんとしている。
瑛次の心身がさらに強張る。
暗い道の角にある信号が赤く点滅している。
「えいじちゃん」
「・・・」
「え・い・じ・ちゃ・ん」
「・・・」
「返事がねえなあ」
心臓が跳ねる。
「えいじちゃん、返事しねえのかな」
「え・・、あの、なんでしょうか?」
「おいおい・・、返事が遅いよ、えいじちゃん」
「あ、すみません」
「すみませんですむって、学校で習ったの?えいじちゃん」
「・・・」
「習ったの?」
「習ってません」

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小説 神秘アンチエイジング&エロス 249 トーン [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

触られた!
こんなことがあり得るのだろうか。
あまりに現実離れしている。
それだけに、瑛次はその場を動けなかった。
男の掌の感触が残る股間にはおぞましさがいっぱい留まっているけれど、瑛次は呆然とするしかない。
男たちの声や体がずいぶん遠くのように感じる。
(ひょっとしたら全部夢・・?」
そんな考え自体が夢のようなものだ。
「なあえいじちゃん」
大柄な男が声のトーンを変えて話しかけてくる。

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小説 神秘アンチエイジング&エロス 248 形 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

黒い影は瑛次の至近まで来た。
股間に何かが触れる。
総毛だった瑛次は体を引く。
「おいおい、ちゃんとあるよお!」
裂笑!
「サイズはどうだ?」
裂笑が高まる。
「けっこうガッシリしてたぞ!このくらいだぜ!」
黒い影は右手を空にかざし、手のひらで先ほど触れたものの形を作る。

ヒョ~!
 ヒョ~!
  ヒョ~!
ヒョ~!
 ヒョ~!
  ヒョ~!
「けっこうでけえぜ!」

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小説 神秘アンチエイジング&エロス 247 奇声 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

ヒョ~!
何人もの男が冷やかすような奇声を上げる。
誰になぜ冷やかしているのかなど、もはや瑛次には考える余裕もない。
ヒョ~!
 ヒョ~!
  ヒョ~!
奇声が重なる度に体の体積が減っていく。
どうせならこのまま消えてなくなればいい、とも漠然と思う。
「え~い~じ~ちゃ~ん!えいじちゃんはおかまなんでしゅかあ??」
ヒョ~!
 ヒョ~!
  ヒョ~!
「おかまなら女と付き合っちゃダメでちゅよお~」
裂笑!
「え~~、えいじちゃん、女と付き合ってんの?アレあんのお~?」
黒い影が空気を圧して近づく。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
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