(なんて綺麗なんだ・・)
十分理解していたと思っていたスヴェトラーナの美しさだけれど、どうやらぼくはまだ全ての扉を開けていたわけではなかったようだ。
口に出さずにはいられなかった。
「ああ、スヴェトラーナ、なんて、ああ、なんて君は綺麗なんだろう」
そして彼女の鼻に唇で触れる。
「まあ、アルベール、こんなときになんてことを!イタズラな人ね!」
再び銃声が聞こえ、2人の上を弾丸がかすめる。
「愛を語らうのは後回しだね、スヴェトラーナ!まずはこの窮地を脱出するのが急務さ!」