この前観たのがパブリック・イメージ・リミテッド(PIL)の映像。今見てもカッコよかった、ジョニー・ロットン改めジョン・ライドン&キース・レヴィン、ジャー・ウオブル・・。かつて貪るように聴いたバンドの一つがPILなのだ。ファーストアルバム「パブリック・イメージ」はさほどでもなかったが、「メタル・ボックス」「フラワーズ・オブ・ロマンス」と世の中をコケにするようなアルバムを立て続けに発表した時期、ぼくはPILを崇拝していた。「メタル・ボックス」や「フラワーズ・オブ・ロマンス」を聴いて楽しいのか?カッコつけてただけじゃないのか?そう尋ねられれば、「楽しくはなかったけれど、楽しんでたぜ」と答えよう。あんなもの楽しい音楽のはずないじゃないか。けれど楽しい音楽を一切受け付けない精神状態というのもあるんだ。ぼくはその頃きっと世の中をコケにしたかった。そんな気持ちにこれ以上ないほど近かった音楽がPILの「メタル・ボックス」と「フラワーズ・オブ・ロマンス」だったわけだ。