それにしても熱いねえ。６月後半に入ったある日のことだ。
ぼくは朝からバタバタと動いていた。まあさほど重要な用事でもないんだけどね。
郵便局へ行き、銀行へ行き、あ、その前にカフェでコーヒーを飲んだんだ。
朝から暑い日だもの、アイスコーヒーさ、もちろん。
でね。
書けばいろいろあるんだけれど、そんな暑い日はどうでもいいことが一番印象に残ってりするもんじゃないかな。
どうでもよくないこともいろいろあったのに、夕方までに一番印象に残ったのは一人の男。
自転車に乗っていた男だよ。
あ、ところで「どうでもいい」なんて言葉を簡単には遣いたくないね。
簡単にそんな暴力的な言葉を遣う人間にはなりたくない。