で、ですね。
第84回アカデミー賞ノミネートの何が凄いかって、作品賞ですよ、作品賞。
見てください、下記のノミニーを。

作品賞
「アーティスト」
「ファミリー・ツリー」
「ヘルプ 心がつなぐストーリー」
「ヒューゴの不思議な発明」
「ミッドナイト・イン・パリ」
「ツリー・オブ・ライフ」
「戦火の馬」
「マネーボール」
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

マーティン・スコセッシが初めて挑戦したファンタジー、しかも3D作品が今年最もノミネートが多いというのが凄い。
これだけ作風をガラリと変えて成功した映画作家もいないんじゃないか。
もっともかつての「スコセッシ ― デ・ニーロ最強コンビ」全盛期を知っているわたしたちにとって、近年の「ディパーティッド」や「シャッターアイランド」などは、たとえ評価が高く興行的に成功してもまったく物足りないものでした。
けれど今回の「ヒューゴの不思議な発明」には大いに期待している。

そして今年は「アーティスト」ですよ、何と言っても。
「アーティスト」はフランス映画、しかもモノクロでサイレント!
モノクロでサイレントですよ!
日本でこんな映画が大ヒットし、一般の人たちの話題になるってあり得ます?
「アーティスト」を作ったフランスは凄い、それが大ヒットし、オスカーに他部門でノミネートするアメリカも凄い。
日本に「凄い」はどれだけありますか?