映画は作品によって監督によって「演技力が邪魔だ」「演技をするな」という場合もある。
これはもう作品が何を志向しているかによる。
プロの俳優を一切(あるいはほとんど)使わずに映画史上の傑作となった作品も少なくない。
わたしが「生涯べスト」の一本に必ず挙げるピエル・パオロ・パゾリーニ監督「奇跡の丘」もそんな一本だ。
と言っても大方の映画は出演俳優の高度な演技力を必要としている。
また映画と舞台劇はまったく違うジャンルのものであり、映画俳優と舞台俳優もまったく違う資質が要求されるものだが、時に双方の交流がうまく行くこともある。
最近のそんな例としてロマン・ポランスキー監督の「おとなのけんか」が挙げられる。