スティーブン・スピルバーグ監督の映画「リンカーン」はエイブラハム・リンカーンというあまりに誰もが知っている人間の生涯を駆け足で子ども用伝記にしても意味がないわけだから、奴隷制度撤廃への最も佳境に入った時期を浮き上がらせている。
きれい事ではない集票工作。
しかしそれもそうだけれど、なにせ大統領周辺や議員たちの過酷ではあるだろうが優雅な政治生活と最早人間の所業ではない前線の戦闘の対照も重要だ。

しかし「リンカーン」に於いて最も重要なものは結局何だろう。
ずばり書こう。
映画「リンカーン」は結論として「理想」の勝利を謳っている。