「よし、スヴェトラーナ!あの小舟だ!白鳥の側でたゆたとうているあの舟はぼくらを待っているんだ!」
「ナイスアイデアよ、アルベール!」
ぼくはスヴェトラーナの手を握り、湖へと向かって駆け出した。
駆け出すと同時に2羽の白鳥が空へ飛び立つ。
「ああ、見て!アルベール!白鳥が2羽、オーロラをバックにして飛んでいる!」
「本当だ!何て壮麗で、そして哀しい光景なんだろう!」
ぼくは肩を抱いたスヴェトラーナの横顔を見た。
「スヴェトラーナ・・」