歴史の中でフランス革命がいまだに「特別な革命」であり続けているのは、もちろん「旧来の体制」(アンシャン・レジーム)を崩壊させ、世界史の流れを大きく変化させたことによると考えるのが一般的だが、しかし「歴史的事実」とされることは構成の「学者」たちが次々と「新説・新解釈」を発表して評価を覆される場合がある。
まったくアカデミズムの世界とは遠い所にいるわたしは、こうした「新説・新解釈」の多くはアカデミズム内の出世争いという側面が色濃いと考えているのだけれど。
例えば「ピラミッド建設」は長らく古代エジプトの奴隷制度によるものだとされていたのに、近年吉村作治などは「ピラミッド建設は公共事業であって、エジプトの民は喜んで仕事をした」などという説を主張しているが、「おいおいホントかよ」と首を捻る権利くらいは素人にもあるだろう。
そもそも1年前の出来事でもなかなかはっきりとしたことは分からないのに、何千年、何百年も前のことを「証明した」などと言われても、話し半分以下に聴いておく方が常識的な対応というものではないか。