ジーザス・クライストのカッコよさ。
古(いにしえ)の修道女たちの中には、図像の中のジーザスに、あるいは磔刑像のジーザスに性的ファンタジーを抱いた者も少なくなかったというけれど、世に広く知られた「髭のジーザス」の姿は、実は何の根拠もないという説もある。
まあそれはいい。
もちろんあんな容姿だった可能性もある。
どちらにしても、容姿に関する根拠がまったくないにもかかわらず、「ジーザス・クライストのイメージ」がまぎれもなく世界に広がっているのがカッコいい。
2000年以上も前の人間のイメージが、現代社会においても無数の人々の意識に刻印されているなんて奇蹟がカッコいい。
ジーザスはいろんな奇跡を起こしたと新約聖書には記述されていて、それを信ずるかどうかはまったく個人的事情となるが、少なくとも現代社会においてもジーザスのイメージが生き続けているという奇跡を誰も否定することはできない。
そこも断然カッコいい。