東日本大震災の報道と日本人の心理に関して少し触れておきたい。
この未曾有の災害報道に対して、「早くバラエティを観たい」などというアホな意見は論外としても、「見ているとつらくなるのでもっと明るい話題も」と感じてらっしゃる方も少なくないだろう。
しかし。
これは常々わたしが感じていることだが、近年日本のニュース報道は「大甘」、ときに「白痴的」に過ぎていはしないか。
そして視聴者はそうした報道に慣らされ過ぎてはいないか。
先だっても書いたけれど、中近東諸国で歴史的動乱が起こりつつある時期に「パンダ」のニュースを延々とやったり、そもそも世界には常に大きな悲劇に見舞われている国、人々がいるのだけれど、日本の報道で大きく取り上げられることは滅多にない。
なぜか?
話は簡単、テレビ界の言葉で言えば、暗いニュースは「数字が取れない」からである・
しかしそうして「現実」から目を逸らし続けてはいけない。
しかも今は、わたしたちの同胞が大きな困難に見舞われている時なのだ。
「今の現実」を見ずして、いつ見るのか・・。
これがわたしの率直な意見である。