ある飲食店。
真昼間。
酒を飲ませるような場所ではない。

男2人、女1人のグループ。
赤と黒のチェックシャツを着た男は話の中に何度も「超~」「超~」を繰り返し、しかもその無神経な野太い声は3~4メートル離れたテーブルまではっきりと聞こえる。
それだけではない。
グループの会話の興が乗って来るに従い、声は怒鳴り声に近いほど大きくなり、大袈裟なジェスチャーで両手をバシバシ叩き始める。
酒も入ってないのによくこれだけ盛り上がれるものだ。
こう言う連中を見ると、わたしは「世の中の怖さを知らない人間はどうしようもないな」と呆れるのだが。