福島原発事故のレベルがチェルノブイリ級の「7」に上げられたけれど、驚くべきことだ。この期に及んで「チェルノブイリとは違う」などと言われても、それをどう信じろというのか。国際原子力機関、海外のメディアがより深刻な評価をして来た中で、日本政府、東電、経済産業省原子力安全・保安院などはできるだけ「軽い事故」に見せようとして来たし、今だその姿勢は変わっていない。
被災地などの自治が崩壊した中でつとめて冷静に振る舞う人々の姿が日本人の美徳であるならば、福島原発に関わる呆れるばかりの不透明・不正直体質は、逆に日本社会の大きな醜態だろう。そう、これはこと政府、東電などだけの問題ではなく、日本社会の持っている曖昧体質を象徴する出来事でもある。