ヴォルク・ハン。「コマンド・サンボ」という言葉が格闘ファン、プロレスファンの間で瞬く間に膾炙した。何ゆえに?ヴォルク・ハンがあまりに魅力的だったからだ。体中から溢れ出る妖気、殺気。本物感と劇画的なフィクション感が混然一体となったキャラクター。後にも先にもこんな選手は存在しない。ヴォルク・ハンは通常のリングスるーるで格闘技的プロレスを見事に戦い、KOKルール、つまり限りなく現行のMMAに近いルールで何人かの格闘家を倒し、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラを相手に判定まで持ち込んだ。しかし「ハンが若き日からMMAの世界にいたら」などという仮定は意味をなさない。ヴォルク・ハンは「リングの上」だけでなく、そのバックボーン全てに渡って想像力をかき立てられる特別な格闘家だったのだ。
などということを考えながら(笑)、「ヴォルク・ハンVSディック・フライ」などを観ていたら、リングスルールだけど今でも十分楽しめるわけです、これが。ハンのセンスは特別だったなあ。
などと感慨にふけりながら、次は・・(笑)

つづく