例えばグレース・ケリー。わたしはさほど好きではない。嫌いでもないけれど。オードリー・ヘップバーンは映画史上の重要度においてグレース・ケリーよりも遥かに高い位置にいるとは思ううが、わたしはさほど好きではない。マレーネ・ディートリッヒやべティ・デイヴィスなどのハード系大女優の方がずっと好きだ。オードリー・ヘップバーンやグレース・ケリーを悪いと言っているのではない。
マレーネ・ディートリッヒやべティ・デイヴィスなどと比較して、あまりに人気の差があり過ぎると思うわけだ。とは言え、「グレース・ケリー」と聞いても分からない人が増えているのだろうか。グレース・ケリーの代表作として挙げられるのは、「ダイヤルMを廻せ!」「裏窓」「喝采」あたりだろう。しかもこの3作、公開年が全て1954年だ。短き女優人生。しかも「ダイヤルMを廻せ!」「裏窓」はヒッチコックによって「素材」を際立たされた作品だ。モナコの王妃となってあっさり映画界から引退した姿を見ても、女優としてのパッションに欠けていたとしか言いようがない。「世紀の大スター」というイメージは不動のグレース・ケリーだが、真の代表作はなかったと評しても過言ではない。

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