君と会えない時間。
とても暑い昼間だった。
「猛暑日」という言葉をニュースでは使っていた。
10メートルほど歩いただけでも、汗は身体の芯から搾り出るような気がした。
君のことを想うだけでもぼくは猛暑から解放されるだろうか。
身体は暑さに苦しんでも、精神は君の面影に助けられる。
空調の効いた室内で、ぼくはアイスコーヒーを飲みながらそんなことを空想していた。