ミヒャエル・ハネケは一部「こりゃ何だ?」という映画もあるけれど、わたしはほとんどの作品が好きだ。
中でも「ピアニスト」のあらゆる意味で充実し切った世界には何度観ても魅了される。
主演はご存知イザベル・ユペールとブノワ・マジメル、さらにアニー・ジラルドと、フランスの至宝が3人も出演している。
イザベル・ユペール演じる美しい中年ピアニストの尋常ならざる愛欲の心理を描いているけれど、この役を「ユペール以外に誰ができる?」、という程の見事な憑依ぶりだ。