しかしここへ来て、
「忘れる」のはあなた以上に
わたしではないかと
そんな気もしてきた
いや、「忘れる」可能性を書いている
その時点で
わたしは今、
あなたをまったく忘れてはいないが
わたしの世界もあの時間から
ほんの20日ほどで大きく変わっている
苦しいが
苦しいからこそ見えてくる世界
命が削られるほどの痛みを
毎日感じているからこそ見えてくる
そんな世界を
わたしは感じている
あなたは今あそこで
いやあそこから
あちらへと移っているはずだ
けれどきっと変わりなく
プロフェッショナルとして
仕事をしているに違いない
いやいやいやいや
忘れるはずないじゃないか
そんなあなたを
たとえ誰が
わたしと語らおうとも