MMAの世界における柔道神話は消失したけれど、それでも石井慧の存在は異例だ。
20歳そこそこの若さで、五輪金メダリストがMMAに転向したわけだから。
もっとも当初UFC参戦を表明していた石井が、結局は日本を主戦場に選んだのはとても残念だった。
PRIDE全盛期ならば「最強」ヒョードルをはじめ、多くの一流へヴィー級ファイターが日本で戦っていたわけだが、現在はほとんどの選手がアメリカを主戦場としている。
石井はこれから日本で「誰」と対戦していくというのか。
とりあえず吉田秀彦VS石井慧戦は石井が吉田を圧倒する姿を見たい。
吉田のインサイドワークにしてやられて、「石井もまだまだだな」と言われるようでは、いつまでたっても一流の日本人へヴィー級ファイターは生まれないだろう。