ぼくはスヴェトラーナの鼻に人差し指の先でツンと触れ、「おバカさん!」と囁く。
「おバカさんはあなたよ、アルベール」スヴェトラーナの頬が上気する。
遠くから鐘の音が聴こえる。
「こんな夜に何を告げる鐘だろうね、スヴェトラーナ」
「あれは聖ルチアの鐘よ」
「聖ルチアの教会がこの辺りにあったのかい」
「ないわ、そんなもの」
「じゃあどうして鐘の音が聴こえるのだろう」
スヴェトラーナは少しだけぼくの方を向き、再びオーロラへ目をやった。
「分からないの?アルベール」

(つづく 自分でも何を書いてるか分からなくなりつつありますが、あくまでバトンの「将来の(見たい)夢」です 美笑)