ぼくは何かを忘れていたのだろうか。
スヴェトラーナの横顔にオーロラの光が揺らめいている。
ぼくは何かを思い出そうとする。
しかし思いはオーロラの背景に漂う北の果ての闇の中へと溶け込んでいくだけだ。
「何だろう、ぼくは何か忘れているのかい?」
「アルベールのおバカさん」
そう言いながら、スヴェトラーナは人差し指でぼくの頬を押す。
「やったな、スヴぇトラーナ!仕返しするゾ♡」
ぼくも人差し指でスヴェトラーナの頬をチョコンと押す。

(つづく わたし自身にもこの話がどこへ行くのかわからなくなっております 美苦笑)