日本映画というのは実に「少年・少女もの」が多く、それだけを見ても社会が成熟していないことがよく分かる。
もちろん内容的に優れた「少年・少女もの」も数多いが、絵空事に描かれているのも少なくない。
その点「告白」はティーンエイジャーの非道、非情、無機な側面を、カリカチュアされてはいるだろうが、とても的確に抉り出しているように見えた。
友情も愛情も見当たらない少年・少女たちの姿。
集団になるとどんな残酷なことでも平気でできる少年・少女たちの姿。
そんな実態を描いた「青春映画」として観ても興味深い作品なのだ。