かつてヨーロッパにおけるユダヤ人迫害の象徴的事件とされた「ドレフュス事件」のときにエミール・ゾラが行ったあまりにも有名な宣言。

「我、告発す」
フランス語で書けば

「J’accuse.」

「ドレフュス事件」のように歴史を揺るがすものでなくても、日常生活の中に潜む数々の「醜悪行為」がいかに多くの人間を苦しめ、そしてその集積が国の姿や尊厳をさえ歪めていることか。
わたしは「個々の人間の意識・言動」が変わっていくことにしか、「国」という単位が良い方向へ変わっていく方法はないのではと考えている。

ここで強調しておきたいのは、いつも書いているように決して「醜悪一掃」などという夢物語を追っているわけでない、つまり「文化大革命」的精神を望んでいるわけではもちろんないという点だ。

「醜悪」はなくならない。
「善」だけの社会などおもしろくもなんともない。

しかし!
「醜悪」な行為で思慮深い人たちを苦しめている連中をそのままにはしておけない。

だから「我、告発す」(「J’accuse.」)なのだ。