太郎の声は非常に不満げになる。
「何言ってんだよお。おれ今、岡っちがほしくてたまらないんだよお。早く行こうよう。それとも・・」
「え、でも、あれって人間?」
「何があ!」
「あれ見て、あれ!」
「どれだよ!ごまかしてんだろう!」
そう言いながら太郎は不承不承人だかりの円の中心を覗き込んでみる。
「おりょ?おりょりょ??ありゃ、何だ??」