さて知っている人は知っているだろうが、知らない人は知らないだろうから、中島敦について少しだけ触れておこう。
中島敦は1909年に生れ1942年に没している。彼の人生は満33歳で終わった。  
残した作品が数多いわけでなく、しかも短いものが多いのだけど、驚異的な集中力を持って創作された小説世界には今でも熱烈なファンが多い。
では「名人伝」、昨日の続きの部分だ。

毎日々々彼はぶら下がった虱を見詰める。初め、勿論それは一匹の虱に過ぎない。二三日たっても、依然として虱である。ところが十日余りを過ぎると、気のせいか、それがほんの少しながら大きく見えて来たように思われる。

  「名人伝」中島敦

実際にこんなトレーニングをしてこんな結果の結び付くかどうかは分からないが、「人間の可能性」と「鍛錬・努力」などということについて考えさせられる内容だ。
うん、気合が入る!
オス!