2010年。
3月に上野東京文化会館で行われたパリ・オペラ座バレエの「ジゼル」。
凄いだろうと予想していて、その予想を遥かに上回る経験など滅多にできるものではない。
決定的な美と緊張感の世界。
映画「ぼくのエリ 200歳の少女」。
観たのは確か銀座テアトルシネマ。
有名俳優など一人も出演していない一般のスウェーデン映画の評判を知って朝から多くの「分かる」映画ファンが駆けつけていた。
「こんなシーンを観たい」。
潜在意識や顕在意識やを問わず、ずっと求めていたシーンがいくつもこの映画の中にあった。
そして唖然とするほど戦慄を与えてくれたラストシーン。
ぼくの体は恐怖と快感に震える。