ジーザス・クライスト(イエス・キリスト)の、人口に膾炙した思想の一つ。

汝の敵を愛せよ。

恐るべき思想だ。
ある意味、徹底的に「敵」を破壊する思想だ。
つまりこれは「敵」など「憎むにも値しない」と言っているのとかなり近い。

ではジーザス・クライストは誰ひとり憎んだことはないのか?
そんなことはないと思う。
ジーザス・クライストは「義人」など誰ひとりいないと言った。
もちろんジーザス本人も含めて。

さてぼくは、「敵」など愛したことはないし、愛そうとしたこともない。
ジーザスに最高度の敬意は払っているけれど。
いつかぼくは敵を愛することは来るだろうか。
けれど確信している。
ぼくが敵を徹底的に憎む未熟者であっても、その上クリスチャンでさえなくても、ジーザスはいつでもぼくを愛してくれているだろう。

ジーザス・クライストはそんな人間だったはずだ。