大きな災害や事故によって多数の人命が失われたりしたときに「自粛」すべきか否か、より具体的に言えば、誰がどの程度の「自粛」をすべきか、などという問題が常に浮上する。
この問題に細かく触れていたら非常に長くなるので、ここでは今回の東日本大震災に関してのみ、(今のところの)私見を書いてみよう。

わたしはもともと行き過ぎた「自粛」には反対だが、2011年の日本を襲った東日本大震災は規模があまりに大き過ぎる。
そしてここを忘れてはならないのだが、まだ何の「区切り」も着いていない未曾有の災害である。
津波、地震による被害、さらに原発問題と、まさしく「現在進行形」の大災害に日本人は見舞われているのだ。
このような状況の中、「社会的」には「節電」を含めて一定の自粛をするのが当然だろう。
多くの被災者にとって、「気分転換して気持ちを癒す」状態にはまだ遠いのではないか。
考えてみてほしい、身内を「失ったばかり」の人に、「さあ、気分を変えなきゃあ!カラオケへでも行こう!」などと言えるだろうか。
まだ時間が必要だと思う。
何しろ死者・行方不明者の全貌さえ分からず、「チェルノブイリに次ぐ」と各国から評される原発事故もまだ収束していないのだ。

(しかし社会的影響力の大きいテレビなどと、個人で運営するブログなどはまったく異なっていると思います。その点についても機会があれば書きます)