夜道。冬の寒さが戻って来た日の夜。顔は見えないけれど二人の若い女がわたしの前を歩いていた。どちらも中肉中背。一人はエレキギターを背負っていた。
まあそんなこと、重要ではないんだ。
二人の女から聞こえて来たのが「お持ち帰り」という言葉。
意味は分かりますよね。
この二人が「お持ち帰り」に関わったのかどうかは知らない。
わたしはこの「お持ち帰り」という言葉が大嫌いなのだ。
しかも女性の口から。

「真剣さ」「深刻さ」から目を逸らさせる「言葉の詐術」にご注意を!