2011年都知事選は大方の予想通り現職の石原慎太郎が4選を果たしたけれど、まあ石原都政自体をどう評価するかという以前に、その対抗馬だった東国原候補が当然しなくてよかったというのがわたしの正直な感想だ。
東京は「日本の首都」である。その長である知事にはそれなりの「品格・品性」というものが必要だろう。石原都政の失政や私物化、あるいは知事自身の「おれなら何言ってもかまわないだろう」と言わんばかりの横柄な態度は愉快ではない。しかし言うまでもなく石原慎太郎が一定の政治哲学に基づいて行動しているのは明確だけれど、東国原氏から感じられるのは常に「個人的上昇志向」のみ。「地方政治の云々」などという名目は利用価値のある「お題目」にしか聞こえないのだ。そもそも東国原氏のマスメディアを通じた「人気の出方」自体が異常だったと、根本的にはそう思っている。