『驚異のはちきん小説!「はちきん」と呼ばれる女』その31。

「おばちゃん、なんでタコみたいなが?」

(え?)

そして山の中椅子子の聴覚から、しばしパパイヤ組内の大音量は消滅する。
丘メヒー子の「おばちゃん、なんでタコみたいなが?」という言葉の瞬間から教室内の騒音量はかつてないほど大きくなったというのに。

(え?おばちゃん?おばちゃん??わたしが?わたしが、おばちゃん???そりゃあわたしはおばちゃんよね!わたしゃあそりゃあ、女の子やないきねえ、今は。けんど、おばちゃん?何で今、わたしはそんな言葉を聞いたのだろう?タコ?蛸?たこお???あるいは他校?はたまた多幸??いややはり、蛸???蛸おおおおおお??何で今、蛸?何で丘メヒー子が蛸と???)