2009年09月14日 - 小さな小説集 正気と狂気の間 莉子はとうの昔に決心していた。(答えない)山下のやや赤みを帯びた頬が笑っている。それでもほんの少し間を置いた莉子に「いるんでしょ、彼氏」とたたみかける。莉子は刺すような笑顔を浮かべて言った。「そんな質問には、お答えできません」