2010年6月29日午後7時に数分前。
わたしは新国立劇場に足を踏み入れた。
勝手知ったる場所。
しかしわたしはかなり汗をかき、息は切れている。
劇場入り口で配られる近日公演チラシの束で自らを扇ぎながら、1階の指定席へ腰かける。
間もなく場内は暗くなり、オーケストラの演奏が始まった。

そして・・ステージの上にはスヴェトラーナ・ザハロワSvetlana Zakharovaがいた。
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わたしの心はスヴェトラーナ・ザハロワを観たときにしか起こりえない感情に包まれる。